■広東料理の歴史


 菜(料理)と点(点心)が広東料理の醍醐味です。まずは菜(料理)について解説します。
広東料理では、『いかに素材の持ち味を引き出すか』ここに料理人の経験と感性からくる技の全てが注がれます。
■広東料理の技【味付は『淡』】
味の特徴としては、よく『淡』と表現されています。これの解釈は中々難しく、薄味なのではなくあっさりとしたという意味です。素材の味を生かし、引き立てるためにどこまで調味料を加えるか、ギリギリの線を見極めるのが職人の経験と技です。

■広東料理の技【火加減】
また、もう一つ特徴的なのが『火加減』です。中華料理の炒め物は、材料を鍋に入れてからお皿に盛るまで、ほんの数秒の火との闘いです。ただし、これは香りを加え味を調えるためだけの作業です。実際は、食べやすい大きさで、火の加減が満遍なく回るように、均一な大きさでの切り分け、素材への下味を付け、材料ごとに油(湯)通しをして、火の通し加減のバランスを取ります。更に、味付のベースになる長時間煮込んだスープなど、一つ一つの料理に(素材を生かし、引き立てるために)とても手間がかかっています。




菜香樓こだわりの美学

雑学編

■猿蟹合戦と医食同源



        
【第一回】

菜香樓「麺」の美学

 麺類の美味しい季節になりました。和食に中華に麺はいろいろな種類があり、食べ方もさまざまです。中華麺の故郷はもちろん中国、黄河流域とも内モンゴルともいわれ、「昔、農夫が小麦粉に山の湧き水を加えて練ると、腰のある美味しい麺ができた」という逸話もあります。さて菜香樓では、麺に大いにこだわっています。かんすいの使用を抑えなが
ら、ダイエットやコレステロール・高血圧に効果のある健康食品キトサンを加え、πウォーターで練りこんで仕上げた「菜香樓オリジナル麺」です。また、この季節に向けてご好評をいただいています、大麦若葉とほうれん草を練りこんだ特製「翡翠麺」が期間限定で登場となります。新鮮な若葉色の輝きをお楽しみください。
■冷麺のお中元が新登場!
 今年はギフト用の「翡翠冷麺セット」を新たに考案しました。翡翠麺とタレのほかに、真空包装された具材が付いていますので、麺を茹でるだけでご家庭でも美味しくお召し上がり頂けます。詳細はエムザ惣菜部(221ー3169)まで。
■翡翠冷麺がいよいよスタート
 5月15日から、新館・飲茶館で「翡翠冷麺」の登場です。今年も、料理長こだわりの「特製タレ」と具材をセレクトしました。翡翠麺と共にお楽しみください。




【第二回】

菜香樓「甘味」の美学

 各国さまざまなお料理があり、その中には必ず、最後に締めの一品があります。中国料理でもデザートは食事の最後を締めくくるアンカーとして、大変重要視されています。 甘味は摂取することで、適度な満腹感を得ることが出来ますし、医食同源を重んじる中国料理では、デザートにも胃腸に優しく作用する食材が選ばれます。香港スウィーツの中には蛙の脂肪が入ったココナッツミルクを始め、ツバメの巣、キクラゲ、クコの実など漢方の素材を用いたり、温かいデザートが多いのも身体に優しくと配慮してのことです。菜香樓各店よりこだわりの「甜」点心(デザート)をご紹介いたします。

□招龍亭オリジナル
上海名物「酒麹入り団子汁」600円
 酒麹を使用した甘酒を連想させる温製デザート。やさしい甘味と柔らかな酸味が癖になる逸品です。さらにフルーツを加えた華やかなものになっています。

□菜香樓新館 
「大麦若葉入り杏仁豆腐」475円
 ビタミン豊富な大麦若葉と、解毒作用を持つキトサンを含む、色合い涼しげな夏季限定メニューです。
□本館
十週年記念コースより「桃パイ」
(桃を模ったあんこ入り焼き菓子)
 中国でお祝いの席によく用いられる桃の形をしたお菓子です。本館10周年ということでコースの中に登場する一品。
□飲茶館 
「タピオカ入りココナッツミルク」473円
 ムニュムニュっとしたタピオカの食感が楽しいデザートです。甘くて濃〜いココナッツミルクとの相性は抜群。
□金沢百番街店 新登場!
「杏仁ソフトクリーム」
 フードショップではソフトクリームの販売がスタートしました。杏仁のさっぱりとした口解けをお楽しみください。


【第三回】

菜香樓「飾り」の美学

 菜香樓の表は皆様にお座りいただいているこの席ですが、裏は調理場に当たります。調理師という職人の信念をかけた真剣勝負の場です。ですからある意味、こちら側が菜香樓の表といえるかもしれません。板場はピリッと
した緊張感が漂い、今回・次回と「裏側の表」から、小声でお伝えします。では、包丁遣いの心配りを。野菜や肉・魚などは、料理によってまた食材によって均一に切り揃えます。火の通りの遅いもの早いものなど食材の特質に考慮してのことですが、なんといっても一番考慮するのは、お客様のお口の大きさや食べやすさです。裏側は決して表には出ませんが、最大のメッセージを包丁さばきに込めています。そのいくつかを写真でごらんください。皆様のお皿にも届いていますでしょうか?
[写真1] 中国の皇后を象徴する鳳凰。1本の人参から創り上げています。ご予約コースなど前菜の大皿に登場します。観賞用です(召し上がっても結構なのですが…痛いというかもしれません)。
[写真2] 蟹、花、葉っぱ、兎などを模した人参の飾り切り。いろいろなバリエーションがあります。各種炒めもの、焼きソバ、ラーメンなどにこの人参のチップを添えています。お弁当やご家庭料理のヒントに、セレブな感覚にと、お役立てください。



【第四回】

菜香樓「飾り」の美学
〜招龍亭編〜

 前号から引き続き、菜香樓の調理場つまり「裏方の表」からお伝えいたします。調理人は四季折々の旬の食材を引き立たせるために、調理法を厳選します。そして一刀入魂!
 さて菜香樓の「飾りの美学」と聞いて黙っていないのが、招龍亭の職人気質です。招龍亭ではお一人様ずつ懐石風盛り付けをご提供しておりますが、お口に入る前にまず目で味わっていただきたい、そこに「和の心」を取り入れました。「器と料理がお互いを引き立てあう」ハーモニーには、見て楽しむ器へのこだわりもあります。和・洋・オリジナルものと器を取り揃えておりますが、季節限定の器もあります。食材そのものを器にしてしまう、技ありの飾り付けです。中国料理ならではのものから、和を取り入れたものまで、実に多種多様。器とともに季節を感じる、最高の美学を演出いたしております。

[写真上]
季節の前菜盛り合わせ
(左から、蟹身のユズ釜盛り、山芋のキャビアのせマグロの中華ソース漬け、牡蠣の磯辺巻き)


[写真中]
冬瓜入りふかひれスープ
(冬瓜一個丸々をくり抜いて器を作ります。写真で約4〜5名様分)


[写真下]
燕の巣入りデザート


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【第五回】

菜香樓「お酒」の美学

 「酒は天の美禄」。この天のご褒美に酔う楽しさを知っている人には、食通が多い、そう思うのですがいかがでしょうか。美酒で喉を潤し、美食で会話を楽しみ、菜香樓おもてなしの演出は、選りすぐりの美酒からも始まります。さて、年末に向けて一気に走り出すシーズンになりました。菜香樓の「酒蔵」の
美酒たちは、ウズウズしながらその出番を待っています。菜香樓新館では常に八十種以上を揃えていますし、ことに中国酒は三十種をご用意。通の方ご用達のビンテージもの紹興酒や、お好みに応じた白酒、香り口当たり満点の菜香樓オリジナルアカシアワイン、福建省直送の「枇杷ワイン」も数量限定ですがご用意致しました。お任せください、美味しさの上乗せ、美酒のことは!
 その他、送迎バス、タクシーや代行の割引サービスもご活用ください。


福建省産「黄金枇杷酒(ビワワイン)」
 庭先の白い花が冬の到来を告げる枇杷。総支配人の故郷・福建省でも、白い花が南東の斜面を彩っています。ここ福建省は枇杷の名産地です。黄金色に輝く枇杷の実の生産は、なんと世界のシェアの4分の1を占めるほど。
今回、新鮮な果実を原料に醸造した、「黄金枇杷酒」を取り寄せましたのでご案内いたします。瑞々しく清香な香りが鼻腔をくすぐり、口に広がるやわらかな酸味は、力強い中国の大地を彷佛とさせます。菜香樓お勧めの一品ですが、枇杷の効能も一言。咳を止め、肺の調子を整え、胃腸を鍛える、「健康にもよし!」の美酒なのです。


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【第六回】

菜香樓「お酒」の美学
紹興酒編

 「琥珀色の老酒は?」と問われれば、中国の醸造酒「紹興老酒(ショウコウラオチュウ)」と答えたい。紹興酒は、ワイン、日本酒(吟醸酒)とともに世界三代美酒のひとつです。故郷は揚子江デルタ地帯の浙江省紹興市で、縦横に走る運河に舟が行き交う風情ある街の名がお酒の名前。透明な鑑湖の名水、最高級のもち米と紅麹を使用し、甕の中でたっぷり寝かせるのが美酒の秘訣というわけです。日本に出回るものは、もち米を1割も多く使用した「加飯酒」が主流。
新館では、薬膳酒としてもお勧めもの、中国から取り寄せた菜香樓オリジナルものなど、老酒だけでも9種類以上を常備しております。では老酒の美味しい飲み方を。美味しく酔うが一番ですが、夏は
冷たくして、冬はお燗で、また干し梅を入れてもグーですが、やはり「常温をストレートで!」が最高でしょうか。氷砂糖を入れるのは、昔の老酒は品質が悪く氷砂糖でそれを補ったのが、飲み方として定着してしまったきらいがあります。中国で氷砂糖を要求しますと、「この紹興酒はまずくてこのままでは飲めない」と取られかねません。老婆心ながらご注意を。ほろ酔いのお席に老酒談義をひとつ。紹興の風習に、女子が誕生したらお祝いに頂いたもち米で醸造酒を造るというのがあります。生後一ヶ月の満月の日に親族を祝宴に招き、酒を入れた甕を殺菌密封して父親が甕を土中に埋めます。娘が嫁ぐ日、父親はその甕を掘り出し、母親は赤い紙に「喜喜」と書いて甕に貼り、美しい彫刻と彩色を施して、花嫁道具「嫁酒」として持たせました。これを「女児紅」、男子は「状元紅」といいます。状元とは科挙の最高位合格者のこと。美酒に美談、ほんわかほんのりお楽しみください。


【雑学編】

猿蟹合戦と医食同源

 秋立ちぬ。椎茸、秋茄子、秋刀魚、秋鯖、柿、栗…、新米の香りとともに秋の味覚満載ですね。菜香樓の秋といえば、コレ!!味噌をたっぷり蓄えた「上海蟹」。いよいよ出荷開始です。
 ところが、せっかくの秋の味覚の「蟹」と「柿」、医食同源の中国では、この食べ合わせは相性が悪いといわれています。どちらも「寒の物」で身体を冷やす働きを持ち、合わせて食べ過ぎると、相乗効果からお腹が緩くなることもあるそうです。勿論、いろんな対処法もありますので、気軽にスタッフまでお尋ねください。
 さて、『猿蟹合戦』の昔話ですが、「蟹」のお母さんは「柿」をぶつけられて…というシーンがありますが、
なぜ「柿」だったのでしょうか?ひょっとすると、お互いの文化交流のなかで、形を変えて伝わってきたのでは!?ついつい、考えてしまいます。



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