■幽思の世界に遊ぶ
「ちょっと薄すぎて味がわからなかった」「上品で深い味わいが美味しい」。どちらも、同じお茶を試飲していただいた方のご感想です。不思議ですね、味覚はその日の気分や体調によって違ってくるんです。中国茶は種類も豊富ですし、淹れ方によっても味は異なります。季節や場所を考慮した、それに相応しい茶葉を選びたいものです。
金沢よりもずっと南の香港では、蒸し暑いこの時期に、体の熱を取る「白茶」がよく飲まれます。また歴代の皇帝たちが好み、「純白を最上として本当の色とする」と書物に書いた皇帝もいます。贅沢を象徴する中国茶のひとつといえるでしょうか。じっくりお茶を楽しむぞ!の機にこそ相応しいお茶です。
□あえて無作為、白茶の製法
白茶は、数ある中国茶の中でも独特の作り方をします。わが子のように手間暇かけて作るのとは反対に、ほとんど自然にお任せです。干して萎れていく過程で僅かに発酵させ、低温で火を入れて発酵を止めるだけという、手を加えないところから生まれました。でも茶葉はとてもデリケートです、保存方法は担当者まで。